平素より大変お世話になっております、菊島です。
前回に引き続き、留学だより後編ということで、今回は私の留学先であるSingapore Eye Research Institute (SERI)についてご紹介したいと思います。
SERIはシンガポールで最も古い歴史を持つ国立病院のSingapore General Hospital (SGH)敷地内にある眼科専門の研究施設です。向かいにはSingapore National Eye Centre (SNEC)があり、シンガポールにおける眼科臨床・基礎研究の拠点となっています。眼科の様々な分野で世界有数の研究業績を挙げており、学術レベルは欧米に引けを取りません。(ScholarGPSによれば非大学系組織として直近5年の眼科論文業績世界No.1だそうです)ちなみにSGH全体の敷地は国内最大の43ヘクタールで、東京ドーム9個分にあたります。建物の中は患者さんやスタッフも含め多くの人が往来しており、巨大なフードコートやスタバ、セブンイレブンやスーパーマーケットまであります。

私の所属先はMedical Retina Groupで、Gemmy Cheung教授の指導の元で加齢黄斑変性の臨床研究に従事しています。リサーチフェローの国籍は日本、イスラエル、インド、イラン、スイス、フランス、中国と国際色豊かで、異文化交流を楽しみながら研究を進めています。

研究内容はOCTや造影検査などの画像解析や縦断的臨床データを用いたコホート研究など、複数のテーマを各リサーチフェローが分担しています。自分だけでプロジェクトを進めることはできず、共通のデータベースを作成したり解析結果の再現性を確認したりする必要があるので、フェロー同志の助け合いは必須です。私もたどたどしい英語で何とかこちらの意図を伝えて助けてもらっています。また月に1,2回のリサーチミーティングではプロジェクトの進捗状況をプレゼンしなければならず、緊張でしどろもどろな私にもGemmy教授は優しく指導してくださいます。
先日はフィリピンで開催されたAsia-Pacific Vitreo-Retina Society (APVRS)に出席し、ポスター展示と口演を行う機会がありました。分野にもよりますが、シンポジウムや一般演題を聴講する限り、アジア太平洋地域全体の学術レベルは今や日本と大きな差はないと実感しました。

今回も長い記事となってしまいましたが、私の留学だよりは以上となります。シンガポール留学についての私見をまとめると、メリットとしては多様な人種、文化と触れ合いながら英語でコミュニケーションできる点、デメリットとしては居住コストということになるでしょうか。留学期間も残りわずかですが、できる限り多くの知見を吸収し、山梨に持ち帰りたいと思います!


